旅人は見た−チェチェン戦争の歴史とふつうのひとびとの暮らし−
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2011年4月27日(水)〜5月1日(日)
開館時間:12時〜19時(最終日は17時)
ブックギャラリーポポタム(地図)(東京都豊島区西池袋2-15-17) 入場無料
ごあいさつ
コーカサス地方の小さな国、チェチェン共和国は、ロシア軍による16年間にわたる爆撃や殺戮で、人口100万人のうち20万人を失いました。現在もヨーロッパでは数万人のチェチェン難民が亡命生活をしています。
今、チェチェンは親ロシア派の傀儡政権による、人権侵害が繰り返されており、山岳地帯ではゲリラ戦も続いています。ロシアで「テロ事件」が起こるたびに、容疑者としてチェチェン人の名前が挙げられるなど、事態は好転のきざしを見せていません。
チェチェン共和国ってどこ? チェチェン人とは? なぜロシアと戦うの? 「テロ事件」の背景には何があるの? しかし、これらのことは、新聞やテレビではなかなかうかがい知ることができません。
2010年の春から夏にかけて、チェチェンの首都グローズヌィや、難民が住むグルジアのパンキシ渓谷に行ってきた人が、たくさんの写真を見せてくれました。
写真には、女性や子ども、お年寄り、家でくつろぐお父さん、井戸を掘る人、家を建てる人など、ふつうに生きているチェチェンの人々が写し出されています。
多くの方々に、現在のチェチェンと、そこで生きるひとびとの暮らしを知っていただきたいと思い、今回のイベントを企画いたしました。また、日本人ジャーナリストが撮影した、歴史的瞬間といえる写真も展示します。沢山のご来場をお待ちしております。(チェチェン連絡会議)
ドキュメンタリー・フィルム「アルディ─時効はない」
(2009.02 ロシア人権擁護センター「メモリアル」制作 32分)
2000年2月5日、グローズヌィ市のノーヴィエ・アルディ村でロシア連邦軍によって、約70名の村民が殺された。この事件は、1999年に始まった第二次チェチェン戦争を象徴する出来事とされている。住民たちはこの事件をヨーロッパ人権裁判所(ロシアも加盟するヨーロッパ人権条約に基づく国際裁判所)に訴え、2007年、ロシア政府は敗訴。同裁判所は、ロシア政府が被害者側に約15万ユーロ(1500万円程度)を支払うよう命じた。
この状況の調査を最初にした1人が、有名なチェチェンの人権活動家で、「メモリアル」のメンバーでもあったナタリア・エステミーロワだったが、彼女は2009年の7月にグローズヌィで誘拐され、イングーシ共和国で死体で発見された。
映画は2000年2月9日にノーヴィエ・アルディ村の住民によって撮影された記録ビデオと、2009年1月から2月にかけて「メモリアル」のメンバーが、事件の目撃者に聞いたインタビューから構成されている。
主催・イベント申し込み先 チェチェン連絡会議 clc@chechennews.org
080-3443-8372
ブックギャラリーポポタム 03-5952-0114(12時〜19時) ※毎週日曜・月曜、4/5〜9は休み