何がなんでも観てもらいたい映画
「戦争と人間」第一部〜第三部 三百人劇場で上映中
8月6日(土)〜8月19日(金)
■戦後60周年特別企画
『戦争と人間』560分(第一部〜第三部)一挙上映
1970年〜1973年作品
場所:東京都文京区「三百人劇場」http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/
無邪気な戦争好き国家主義者へ
「やっぱり自衛隊を国軍にしなきゃ」
「国際貢献で海外に自衛隊をどんどん派遣してどうして悪いの?」
「ほんとうに中国の反日デモは頭にくる」
このように単純に考える人が、おおむね40歳以下の人間では珍しくなくなっている。物事を突き詰めて考え、悩んだ末に言っているのではない。実に無邪気な人たちだ。
彼らの歴史的無知と鈍感さ、思考力のなさ、人間力の低下、平和ボケは、それこそ人類史に残るほどである。
そして、マスコミの頭も彼らと同レベルになっている。ついでに表現者(作家・ジャーナリスト・写真家その他)の多くが、”大衆”が煽る空気に迎合し、権力にも迎合している
いま、このような映画制作は不可能だ
だからこそ、戦争の姿を描いたこの映画をみてほしい。
1928(昭和3)年の3.15事件から1939(昭和14)年のノモンハン事件までを壮大なスケールで描く超大作だ。なんといっても、「戦争と人間」というタイトルが示す重いテーマを、完全にエンターテイメントとして作品化しているのが、すごい。戦争映画としては、映画史上に残る不朽の名作だと思う。できればテレビで放映してほしいが、無理だろうなあ。
2005年の今、このような映画制作は、次のような理由で不可能だろう。
1、侵略戦争に反対する制作者の意図が明白。
2、三部構成で560分は無理。
3、出演者がすごい。吉永小百合、浅丘ルリ子、石原裕次郎、芦田伸介、山本学、ニ谷英明、高橋英樹、岸田今日子、佐久間良子、山本桂、北大路欣也、栗原小巻・・・。当時の大スターが総出というかんじ。
4、金がかかりすぎ。
5、戦争に強く反対する人が現在の日本には少ない。したがってこのような映画を受け入れる社会的素地がない。
(林克明)
詳しくは下記のホームページをご覧ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/