英ゴードン首相、リトビネンコ問題をめぐってロシア批判

AP通信によると、2月8日、イギリスのゴードン・ブラウン首相は、ロンドンで殺害された元FSB士官アレクサンドル・リトビネンコ氏の事件に関与していると見られる、アンドレイ・ルゴボイ容疑者の引渡しをロシア側が拒否している件を批判した。

ブラウン首相は国際戦略研究所のフォーラムの場で語ったが、英国の今後の行動について具体的な言及はしなかった。

イギリス外務省は、今後も継続してロシア政府に対して協力を要請していくとしている。

ロシア国内で活動しているブリティッシュ・カウンシル(英国文化交流協会)の地方支部が活動を停止させられていることについても批判したが、ロシアとの関係の改善も、イギリスとして希望していると語った。

「イラン問題など、われわれは世界の問題で協調している。6月のサミットで、そういった問題が語られるだろう」

http://www.boston.com/news/world/europe/articles/2008/02/08/uk_leader_raps_russia_over_litvinenko/


この間のロシア政府の好戦的な動きは、こちらの記事でも強調されていますが、リトビネンコ問題を抱えるイギリスが、<ロシア>対<西側>の最前線になっているようです。先週も太平洋側ではロシア軍爆撃機アメリカの空母の上空を通過して見せており、挑発的です(こういう軍事情報のリークというのは、それが起こった背景がほとんど発表されず、結果としてロシアへの嫌悪感を高める役割ばかり果たしている気もします)。一方日本政府は、メドベージェフが来日するであろう洞爺湖サミットの準備に大わらわの時期と考えられます。そのさい首相は誰なのかという問題もありますが、相次ぐ暗殺事件になんら解決を見出そうとせず、チェチェン戦争の平和的解決を拒否するロシア政府への批判を高める必要があります。(大富亮)

【グローバルインタビュー】ロシアはぎりぎりまで攻めてくる ジェームズ・ニキシー英王立国際問題研究所部長
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080127/erp0801271242001-n1.htm