重要記事: 英、リブニ前外相に一時逮捕状 ガザでの戦争犯罪容疑

2009/12/15 11:50 【共同通信

 【ロンドン共同】昨年末〜今年1月のイスラエル軍によるガザ攻撃の際の戦争犯罪容疑で、ロンドンの治安裁判所がイスラエルのリブニ前外相の逮捕状を出した。しかし、リブニ氏が計画した先週末の訪英の中止が分かり、逮捕状は取り下げられた。英紙ガーディアン(電子版)が14日報じた。

 イスラエル閣僚経験者への逮捕状は異例。ガザ攻撃で被害を受けたパレスチナ人の依頼を受けた英国の弁護士が、当時外相だった同氏を訴えていた。攻撃でパレスチナ側は約1400人が死亡した。

 英イングランドの裁判所は、戦争犯罪については国外の政治家らに対する逮捕状を発行できる普遍的管轄権を持つと国内法で規定されている。

 イスラエルのバラク防相が9月に訪英した際も、同容疑での逮捕状発行要請があったが、現職閣僚であり英国防相と会談予定だったため、不逮捕特権があるとされ、逮捕状は出されなかった。ヤアロン首相代理兼戦略担当相は、先月のロンドンでのユダヤ人団体の催しに招待されたが、逮捕の恐れがあると警告され、出席を断った。