ロシア下院選に関する情報メモ

チェチェンでの下院選の様子(Caucasian Knot,12/5)

 選管当局は、チェチェン南部、山岳地帯のヴェデノ地区がもっとも投票率が高かったとしている。「特に軍関係者の投票者が多かった」とも。

 その一方、現地の消息通は「当局の発表しているほど、投票者は多くありません」とメモリアルの取材に答えている。もしも選管が正しければ、「公正ロシア」、「ヤブロコ」の支持者も「統一ロシア」に投票したことになり、それはあまりにもナンセンスだという。

 この事情通は、高投票率の結果については驚いていない。「一週間前の世論調査でも、〈96%の住民が投票に参加する〉という結果が出ていましたから、この選挙には政府の指導が入っていて、最終的には信じられないような結果が出るだろうと思ってたら、そうなりました」と。

 選挙当日、チェチェン共和国保健省の職員4人が、投票への参加を強要された。もし投票しなければ、給与を差し止めると脅されて。また、自宅までバスがやってきて、投票所に連れていかれたケースもある。

 また、地区の選挙管理委員会と同じ建物にある投票所には、大勢の成人、学生などが滞留していたが、この人々は投票者であるふりをするために雇われていた。 http://www.eng.kavkaz-uzel.ru/articles/19224/

投票傾向:在外ロシア人はヤブロコに、北コーカサスとモスクワは統一ロシアに投票(RIA Novosti,12/5)

北コーカサスチェチェン共和国での投票率は、当局発表で99.51%。うち、統一ロシアへの投票は99.48%にのぼった。 http://en.rian.ru/russia/20111205/169362739.html

ロシア下院選「多くの不正」 欧州安保機構が批判(日経、12/5)

与党・統一ロシアの集票を目的とする行政機関の選挙戦への介入が見られたほか、開票作業で深刻な不正、一部野党の政党登録を認めず選挙戦から排除するなど、「政治的な競争は限定的で、選挙は公正さに欠けた」と批判した。 http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE2E7E2E6888DE2E7E3E0E0E2E3E39494E3E2E2E2

選挙不正に「深刻な懸念」=ロシアに全面調査要求−米(時事、12/6)

国務省での会見で、ロシア政府に全面調査を求める方針を示した。欧州安保協力機構(OSCE)は開票過程で票の水増しなどの不正操作が行われたとの見方を示した。 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201112/2011120600269&g=int

露下院選挙不正、「重大な懸念」と米国務長官(読売、12/6)

クリントン国務長官は5日、訪問先のドイツで、ロシア下院選について、「選挙運営に重大な懸念を抱いている」と述べ、不正行為について調査が必要との認識を示した。 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111206-OYT1T01282.htm

ロシア下院選に深刻な懸念 EU上級代表 報道の偏向、嫌がらせ…(産経、12/7)

欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表、ロシア下院選について違反や問題が伝えられていることについて「深刻な懸念」を表明。報道の偏向や、政党と国家の分離の欠如、選挙監視員への嫌がらせなどの問題。 http://sankei.jp.msn.com/world/news/111207/erp11120711160003-n1.htm