2001年9月10日

ブリュッセルチェチェン外相秘書と種々協議しました。
和平交渉に入る前の対話については現在までもさまざまな非公式の場を探っており、小子の提案は異議なく承諾されました。
9月10日〜13日は南コーカサスグルジアの首都トビリシで、チェチェン海外移住者共同体代表者会議が開かれます。
前次戦争の時でも、ロシアのボルガグラードとウクライナオデッサで同種の会議が持たれました。この会議でチェチェン民族存亡の危機の今、

1、チェチェン民族は絶対恒久平和を希求することを内外に宣言し、
1、武力紛争による民族滅亡の悲劇を即座に止める事が、国際社会、ロシア連邦チェチェン民族の緊急共同の責務であることを確認し、
1、平和回復の基本原則として
  ○武力テロの手段によっては問題は解決できないことを認め、非暴力手段による政治的解決を決意し
  ○ロシア軍の軍事行動はどのような名目であれ事実はチェチェン人の国際法に保障された基本的人権をすべて蹂躪したものであることを指摘し、
  即座にチェチェン人の基本的人権の回復を保証することを求め、
1、双方が不毛の相互非難と不信の悪循環を乗り越え、和平和解、平和共生の道を探ることを呼びかけ、このためには、
  ○過去の過ちを認め(ロシア帝国時代、赤軍テロ、スターリン強制移住からポストソ連の二度の武力紛争がチェチェン民族にもたらした悲惨な過去を正当にみとめた上で)、新生ロシア連邦は過去のロシア帝国ソ連邦と決別した新しい国家理念を誠実に希求し、少数民族、植民地政策による被植民地民族の権利回復を保障し、国際社会は、国連事務総長の諮問委員会を設置し、ロシア、チェチェンの和解を共生の政治プロセスを助け
1、正常化への共同プログラムを国際社会、ロシア連邦チェチェン代表が協議を開始し、
  ○武装解除、ロシア軍撤退、治安維持、臨時行政の確立、
  ○難民の帰還と生活基盤の再建
  ○紛争後の社会インフラの再建
  ○元兵士の社会復帰、青少年の精神的なリハビリテーションなど、前提的な移行期中、国際機関がロシア連邦チェチェン代表側の参加の上で施行する
   以上の期間をおいてチェチェン住民の住民投票で会議、チェチェンのあり方を決定する。
  ○チェチェン永久平和非武装地帯設立とロシア連邦、全コーカサス地域の安全保障システムを関係地域諸国と共に設立する

以上は即座に思い浮かべた私見ですが、今何よりも必要なのは様々な立場と対立関係で、ばらばらなチェチェン人が効果的な政治的展望を持って統一的な声を上げることです。

1、トビリシの会議には小子の友人が準備しているのですが、ロシアの平和行進を禁止された人々もトビリシに集っています。
  ハースラン、ゲラエフ、アフメド、ザカエフあるいはマスハドフ自身が出てくることもありえます。
2、次に予定されているのは9月15日、イングーシのナザランのチェチェン国民会議です。このアイデアは、これまで様々なロシア側のチェチェンリーダーから出されて陽の目を見ることはなかったのですが、今回の会議を準備しているのは、比較的過去のきれいな若手のチェチェン実業家のサラン

<一枚抜け>

ルグの欧州評議会議員総会(PACE)が始めて、20人のチェチェン人を招き、政治委員会のジャド卿が主催し、チェチェン問題作業部会において、ロシア側の代議士と共に円卓会議が持たれることになりました。
小子がここ一年間奔走してきた政治対話の場がはじめて実現する訳です。
イングーシのチェチェン救国委員会のルースランバダロフ氏や平和行進のコユ(ザイナブガシャエワ)、マディナ、マホマドワも参加する予定です(小子やクリスハンターのビザも話される予定)。
PACEは9月15日に特別チェチェン会議に持たれ、欧州各地(ワルシャワ・ベルリン・プリュッセル・トビリシイスタンブール)でチェチェン亡命者が中心に行動を起こし、9月21日、9月22日のロシア、チェチェンの対話に向けて各地から、ストラスブルグに集結することになっています。小子の3人の弟子もビザを待っています。

以上、大まかな日程をお伝えしましたが、小子は来る7日グルジアに出発します。
もちろん、今、ロシアとグルジアの関係は最悪(先日のソチでのCISサミットをグルジアのシュワルナゼ大統領はボイコットしている)来るチェチェン会議は深刻な危険があります。
すでにグルジアでは外国人の人質誘拐が多発しており、会議を失敗させるためにロシアの秘密機関があらゆる挑発妨害をするでしょう。
又、情報プロパガンダを流すでしょう。
チェチェンのワハビストの強硬派が主導権を取るかもしれません。

小子の祈りと主張がどこまで通じるかも予想できません。しかし今回だけは最悪の事態を覚悟してでも、非暴力と平和の道筋を訴えねばなりません。
日蓮大聖人はこの歳、首の座にのぼり命の瀬戸際で、人間顕、法開顕の本化上行の使命を果たされました。恩師大聖人様も、又この歳、西天インド、ワルダにおいて二十世紀の非暴力の勇者、マハトマ・ガンディに三大秘法の祈りを授与し、西天開教の遣使還言の未来記を実現されました。
二十一世紀の始め、冷戦後の世界が文明間の対決を物質文明の生き残りをかけた資源獲得戦争に狂奔する修羅道の世界に堕してゆくその焦点に、ソ連崩壊10年の間、立正安国を祈ってきました。
このチェチェン戦争の悲劇の、中に今本当の非暴力の種が開かれるかもしれません。
この難信難解の大法が受持され、大悪を転じて大善をなす秘密神通力を仰がねばなりません。

追伸
チェチェン学校再建プロジェクトを進めるため、小子が国際諸宗教平和ミッションでのロシア側の交渉相手であるロシアピースコミッティの副議長パヴロフオレグ氏が林さん、大富さんを招聘することに合意してくれました。
モスクワのティモール師と連絡してください。
日本側からトビリシかストラスブルブにはどなたか来られませんか。

キエフ 0038−044−544-9104
ケイタイ0038-050-531-1548