No.277 ロシア連邦:良心の囚人たちの即時釈放を

チェチェンニュース No.277 ロシア連邦:良心の囚人たちの即時釈放を

 今日はアムネスティ・インターナショナルの国際ニュースを全文転送します。

 アムネスティのサイトには、ロシア大統領に簡単に英文(例文つき)でメールを送ることのできるオンライン・アクションがありますので、ぜひご参加ください。遠いチェチェンやロシアの人々のために、私たちのできることは限られているかもしれませんが、それだけに小さな機会も生かしたいものです。

ロシアの人権擁護活動家を守れ!メドベージェフ大統領にメッセージを送ろう
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1971

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INDEX

 *ロシア連邦:良心の囚人たちの即時釈放を
 *イベント情報

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アムネスティ発表国際ニュース 2009年 1月30日
アムネスティ日本 http://www.amnesty.or.jp/

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ロシア連邦:良心の囚人たちの即時釈放を

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アムネスティ・インターナショナルは、ロシアの野党メンバー4人を良心の囚人とみなしている。警察は、表現・集会の自由の権利を行使させないことのみを目的に、この4人を拘禁している可能性がある。

ニジニノブゴロド市の「もうひとつのロシア」連合のメンバーであるこの4人は、公共の場で罵声を吐き、警察の命令に対し抵抗したとされ、5日間の行政拘禁の判決を受けた。アムネスティは入手したあらゆる情報を分析したが、これらの嫌疑はでっちあげられたものである可能性がある。また、4人を拘束したのは、1月31日土曜日に予定されている反政府デモにこの4人が参加できないようにするだけのためではないかと疑われている。

「反対意見を表明するための計画を立てるのは、法を犯すことではない」と、アムネスティ・インターナショナルのヨーロッパ・中央アジア部長ニコラ・ダックワースは述べた。

「行政拘禁を集会の自由の権利を行使させないための予防手段として用いてはならない」

エカテリーナ・ブニチェバ、アントン・ザハーロフ、アレクサンドル・ザイツェフの3人は、1月28日に行われた政府支持者たちのデモに近づこうとしたところを拘束された。アムネスティが入手した情報によると、この3人は警察に罵声を浴びせ、停止命令を受けたのちも罵声を浴びせ続けたという理由で罪に問われたという。アムネスティは、中立的な立場で事件を目撃した者に直接話を聞くことはできていないものの、事件をめぐる状況や、同日に行われた法廷審問の報告書から、この3人への嫌疑はでっちあげによるものではないかという懸念を抱いている。

4人目の反体制運動メンバー、ユーリ・スタロベロフは、同日、勤務先の建物に足を踏み入れたところで拘束された。スタロベロフによれば、彼の拘禁に関する最初の報告書は、警察の過激派対策部門のメンバーが署名したとのことだ。1月29日、自身に罵声を浴びせた嫌疑でスタロベロフを拘束したとする別の警察官の報告に基づいて判決が下ったが、スタロベロフ本人はその嫌疑を否定している。

アムネスティは、スタロベロフへの判決も、同様にでっちあげられた嫌疑に基づいて下されたおそれがあると懸念している。

5日間の拘禁の根拠となった4人の野党活動家に対する警察側の主張について、警察の報告も法廷審問も、具体的な情報にはいっさい触れていない。

「集会の自由の権利は、必要がある場合には制限されることもありえる。例えば、公共の安全を守るため、または混乱の防止のためなどの場合である。しかし、でっちあげられた嫌疑に基づいてデモの前に人びとを拘束することは、集会の自由の権利を定めるロシアの法および国際法の趣旨に反している」と、ニコラ・ダックワースは述べた。

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川上園子
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■イベント


● 2/16 文京:チェチェンの留学生 ティムールくん送別会

ザーラ・イマーエワさんと一緒にやってきたティムールくんついに専門学校を卒業してコーカサスに戻ります。前途を祝す会。

http://d.hatena.ne.jp/chechen/20090210/1234238180


● 2/18 御茶ノ水:「雑誌の取材に答えたら5千万円訴えられた オリコン言論弾圧訴訟を考える」

オリコンが、雑誌の取材に答えたジャーナリスト烏賀陽弘道氏個人に、5千万円を請求する訴訟を起こしてから2年。編集部も出版社も訴えず、個人を標的にしたジャーナリスト攻撃だった。烏賀陽氏と林克明氏が事件について語る。

http://jvja.net/opentalk_hayashi.htm


● 2/18 文京:スペシャリストが解く警察犯罪の構造問題とは何か

警察犯罪というタブーに迫った映画『ポチの告白』がついに公開された。そんななか、北海道警の裏金作りの実態を報道した北海道新聞は、道警関係者から名誉毀損訴訟を起こされている。被告となった記者たちの訴訟代理人を務める清水勉さんが、警察の構造問題を語る。

http://apc.cup.com/


● 2/28 飯田橋:出版記念報告会
チェチェン民族学序説ーその倫理、規範、文化、宗教=ウェズデンゲル」

チェチェン人として生きるための教え、「ウェズデンゲル」が、ついに日本語で出版されます。チェチェン共和国憲法(全訳)や、チェチェン・ロシア間の条約なども所収。興味津々の一冊。

http://d.hatena.ne.jp/chechen/20090210/1234238181


● 3/7 町田:『タクシー・トゥ・ザ・ダークサイド』上映会

アフガニスタンのタクシー運転手ディラウォルの死。「殺人」と書かれた米軍による死亡証明書を読めない家族。誰が、何のためにディラウォルを殺したのかを追う記者たち…。グァンタナモの実態に迫る。日本劇場未公開作品!

http://www.amnesty.or.jp/modules/piCal/index.php?action=View&event_id=0000002102


● 2/28 文京:ポスト・アパルトヘイトの経験とイスラエルパレスチナ

イスラエルアパルトヘイトは、南アとの共通性を持つ半面、解決はそれ以上に困難と見られている。「和解」の問題を参照しつつ、歴史から学びうる可能性を追求する。

http://midan.exblog.jp/


  ●連続講座 日本でオルタナティブメディアが成り立つ条件とは何か

会員500人を超えるニュースサイトはここが違う!インターネットメディアのオルタナティブの実現のために、多様なメディアの運営者が語る。

http://medir.jp/2008late09/

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■映画・写真展など


●『チェチェンへ アレクサンドラの旅』

孫へのまなざし 平和への祈り ロシアの見たチェチェン

http://www.chechen.jp/

● 『★CHEチェ 28歳の革命 39歳別れの手紙』

  http://che.gyao.jp/


● 『シリアの花嫁』

もう二度と帰れない。それでも私はこの境界を越えるーーイスラエル占領下のゴラン高原。若き娘モナがシリア側に嫁いでゆく、一日の物語。

http://www.bitters.co.jp/hanayome/


 ●『ビリン・闘いの村』

パレスチナ暫定自治区ヨルダン川西岸のビリン村。若者たちは非暴力の闘いに立ち上がった。

http://www.hamsafilms.com/bilin/


 ●『おいしいコーヒーの真実

世界第三位のコーヒー消費国日本。
あなたがスターバックスで支払ったコーヒー代はどこに行く?
コーヒー好きの誰もが見るべき映画です

http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/

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  発行部数:1573部 発行人:大富亮
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