4/14 「冬の兵士」緊急上映会のお知らせ(転送歓迎)

湾岸戦争の子どもたち」写真展UKツアーの藤澤みどりです。

 足掛け4年ぶりのニューズメールを一時帰国直前のあわただしさの最中に書いています。コンピュータのクラッシュで一瞬にして数百のメールアドレスを失って以来、ニューズメールもメールマガジン「マグキメラ」も休止していました。写真展の活動はその後も続けていましたが、いま現在はTUP(Translators United for Peace)のプロジェクトチームの一員として、この夏、岩波書店から出版予定の証言集の翻訳に取り組んでいます。

『冬の兵士 イラクアフガニスタン 占領の目撃証言』(仮題/原書はWinter Soldier Iraq and Afghanistan: Eyewitness Accounts of the Occupations )は、昨年3月に反戦イラク帰還兵の会によって開催された公開証言集会「冬の兵士」の証言を記録したもので、昨年秋、アメリカで緊急出版されました。
この証言集会は、かつてヴェトナム戦争時に、帰還兵たちが戦場での過酷な現実と自らの罪をアメリカ国民に訴えた集会「冬の兵士」に習ったもので、兵士たちの証言は当時、反戦運動の原動力の一つとなりました。今回はイラクアフガニスタンからの帰還兵たちが証言に立ち、極端な人種差別や交戦ルールの無視など、いままさに起きている戦場と軍隊の現実をあからさまに証言しています。

残念なことに、この証言集会はアメリカの主流メディアからはことごとく無視されましたが、日本のわたしたちは幸運なことに、その一部始終、全50時間を映像に記録した日本人ジャーナリストの手によるドキュメンタリー映画(80分)を見ることができます。証言集が出版されたおりにはぜひお読みいただきたいのですが、まずその一端なりとも知るために、また、証言する兵士ひとりひとりの息づかいにふれるためにも、ドキュメンタリーをご覧いただきたいと思い、都内での緊急上映会を企画しました。

たった1回だけ、しかも、今日から9日後の4月14日火曜日です。告知期間も短い上に開始時刻も夕方5時からと最上の環境ではありませんが、どうか、お誘い合わせのうえ、渋谷アップリンク・ファクトリーへおいで下さい。

都内以外の地域での上映は「冬の兵士」の公式ホームページに掲載されていますのでそちらでお確かめください。現在、神奈川で上映中です。また、DVDを3000円で販売しています。ご自分でご覧になるために、また上映会を開催するために購入いただけます。

[緊急上映会]

冬の兵士 良心の告発 監督 田保寿一 2009年ドキュメンタリー作品 80分

  • 予約はFAXで045-774-7943までお申込みください。(担当向井)「アップリンク予約券申込」と書き、「来場者の氏名」と「FAX番号」を明記してください。返信FAXが予約入場券の引き換え券となります。
  • メールでのお申し込みは midoriinjapan@yahoo.co.jp まで。(担当藤澤)
  • 上映会終了後、ファクトリー隣のカフェレストラン「Tabela」にて交流会

(交流会の料金は各自負担。上映会予約の際に、交流会参加のお申し込みをいただければ、お席を確実にできます。当日の飛び入りも歓迎します)

http://www.uplink.co.jp/factory/log/003004.php
住所 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル2F 問い合わせ tel. 03-6821-6821 fax. 03-3485-8785 http://www.uplink.co.jp/

  • 「冬の兵士」公式ホームページ 監督の言葉や予告編をご覧いただけます。

http://wintersoldier.web.fc2.com/wintersoldier.html

以下、上記ホームページに転載されたリビューより抜粋

(前略)戦争が人間性を破壊すると言いますが、戦争と言う抽象的な魔物が魔法をかけるわけではありません。戦前の日本軍兵士は、貧しい農村からじゅうぶんな訓練も受けていないまま、補給路も確保されていない戦地に送られました。洗脳のように植えつけられたアジアの人々への差別意識が、最初から略奪が前提の様な作戦で何をもたらすでしょう。南京虐殺やマニラの火あぶり等等は、そうした具体的問題が集積した必然として起こったのです。

 目を覆うようなイラクでの米軍兵士の残虐行為も、交戦規定の軽視、中東の人々やムスリムの人々への差別意識の擦りこみ、デマによる恐怖の植え付け、指揮系統の混乱、過剰な装備の投入など、政策の誤りの必然として惹き起こされたものであり、兵士個人の暴走でかたづけてしまっては、公正とはいえないと思います。

 片足だけでなく、PTSDの発作によって仕事も家族も失い、何度も自殺を考えたマイク、二度目の召集で自殺を図るまで追い詰められながら戦友に対する負い目に苦しむクリストファー、テロと戦争の違いはどこにあるのかと問うリアム…。彼らはアメリカを愛し、自分の人生を他人の幸福のために使いたいと思って志願した人達です。(中略)

 ウィンター・ソルジャーを開いた反戦イラク帰還兵の会は、イラクからの軍の即時撤退、帰還兵の福祉の実現、イラクへの賠償を要求しています。アフガンへの増派や、イラク撤退の大幅延期を発表したオバマ大統領には、彼らの叫びが聞えていないかのようです。(どすのメッキーさんのメールから)

関連記事: http://www.news.janjan.jp/world/0803/0803052013/1.php

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