エステミロワの殺害犯は未だ検挙されず、証言を恐れる目撃者たち

8/21 コーカサス・ノットより

「メモリアル」で働いていたナターシャ・エステミロワの誘拐・殺害から1ヶ月以上経ったが、捜査陣はいまだに犯罪の容疑者に関する手がかりを得ていない。また、目撃者は今回の事件に関し証言する事を恐れている。

 当局捜査員は、「事件はたくさんのアパートが立ち並ぶ、人口密集地で発生した。にも関わらず、今のところ目撃者は2人しかいない。その2人は、『数人がエステミロワに近づき、強引に白い自動車(ジグリ)に連れ込み、走り去った」と語る。そして、今のところ本件における容疑者はいない、と付け加えた。彼の話によると、捜査関係者の主な見解は、彼女は、人権活動家という職業のために事件が発生し、殺害されたというものである。

 一方、殺害されたナターシャ・エステミロワの同僚や友人は、彼女を殺害したのは当局であり、特定の人物が殺害の背後にいると確信している。彼女の死の少し前、エステミロワはいくつかの事件を調査しており、特にアフキンチュ・ボルゾイ村の住民であるリズヴァン・アルベコフの誘拐およびそれに続く殺害事件を調べていた。

 彼女は、その超法規的処刑の実行に直接関与した、特定の人物名および役職を挙げていた。彼女が殺害される日、彼女はICPO国際刑事警察機構)の幹部と会い、この問題について話し合うはずだった。「なぜこのいきさつが、捜査では考慮されないの?」と、エステミロワの友人の一人はそのように訊いた。この女性はまた、最近のザレーマ・サドゥラエワとアリク・ジャブライロフの誘拐・殺害に関しても、エステミロワの事件と同様、当局の捜査では容疑者も被告も見つかっていない事を指摘した。

http://www.eng.kavkaz-uzel.ru/articles/10978
(訳:K)