メモリアル、チェチェンでの活動を停止

(日付不明。たぶん7月下旬のニュースです。ラジオ・リバティーより)

 ロシアの人権擁護団体「メモリアル」の代表者は、チェチェン支部での活動を見合わせると発表した。これはチェチェンで著名な活動家、ナタリヤ・エステミロヴァさんが誘拐殺人されてから決定されたものだ。

「メモリアル」のアレクサンドル・チェルカソフ代表は、RFE/RLタジク・サービスのインタビューで、「我々はチェチェンでの活動を中止し、今後の活動をどう行うか決める予定だ」と述べた。

「地方政府や地方検事権力によって犯された人権侵害や犯罪についての情報は錯綜している。これは恐ろしいことだ。しかし地域からの情報が不足していることはもっと恐ろしい。我々は今後これにどう対処するか考慮する」

 ロシアの「モスクワのこだま」も、チェルカソフが「メモリアル」のチェチェン事務所を当面閉鎖すると伝えた。

 「メモリアル」のスポークスパーソン、ユリア・クリモヴァは連合プレスに対し「事務所の閉鎖も議論されているが、まだ決定されてはいない」と述べた。

 「メモリアル」の議長、オレグ・オルロフはクレムリン支持派のラムザン・カディーロフがいかなる人物の指示によって殺害が行われたかに関わらず、エスティミロヴァの殺人に対する責任を有すると告発している。また人権活動家らは、クレムリンが残虐行為に対して厳罰を科さないことで、カディーロフを支援していると述べている。

 カディーロフの弁護士は、オルロフが中傷による根拠のない主張で告発していると反論している。チェルカソフは、「メモリアルは訴訟を恐れない。当然、我々は対抗処置を準備をしている」と述べた。

 目撃者によると、処刑や誘拐やその他の残虐行為を調査していたエステミロヴァは、7月15日にグローズヌィの自宅から車に押し込まれたという。彼女はのちに頭部に銃撃をうけて発見された。

http://www.rferl.org/content/Citing_Danger_Prominent_Rights_Group_Suspends_Chechnya_Work/1780519.html
訳:T