東京新聞 2010年 3月30日6面

赤字は曖昧な語尾の文節。ほとんど意味のない記事。結語は意味不明。

背景に女自爆テロ集団 チェチェン「恨みの連鎖」 モスクワ地下鉄爆発

【モスクワ=酒井和人】 モスクワの地下鉄で29日に相次いだ自爆テロはロシア当局によると、ともに女による犯行と見られている。ロシアで起きたテロ事件では女が関与したケースが目立ち、背後にはロシア南部チェチェン共和国の女自爆テロ集団の存在が指摘されている。
 ロシア軍などに家族を殺害された女たちがメンバーとされ、恨みの連鎖が、また新たな悲劇をもたらした可能性もある。
 タス通信などによると、治安当局筋は29日、地下鉄の監視カメラなどから犯行グループは女4人だと明らかにした。うち、2人は爆発現場の2カ所の地下鉄駅から頭部などが発見され、死亡が確認された。

 年齢などは不明だが、自爆した一人はカフカス系の10代の少女と見られている。自爆者を除く2人は行方が分からず、当局が追っている。

 ロシアでは2003年7月、モスクワのコンサート会場で爆発が起き、15人が犠牲となった事件や、04年8月、モスクワ発の旅客機2機が爆破され、90人が死亡した事件など、自爆テロ事件の実行犯は女が圧倒的に多い。ロシアの軍事専門家によると、こうした女たちは「黒い未亡人」と呼ばれ、チェチェンなどのイスラム武装勢力が組織化をはかっていたとされる。

 夫や子どもを殺された女性に近づき、恨みや悲しみに付け込んで「神に召される」ことを誘う手口。こうした女性は警戒されにくい上、一般に自爆の際もためらいがないといわれる。近年は表立った動きは伝わっていないが、チェチェンで強権統治が進み、武装勢力が追い詰められる中、「人材不足」を補うため、活動を復活させたとの見方もある。