チェチェン「大統領」格下げ? ロシアに忠誠か

(2010年8月16日東京)【モスクワ=酒井和人】インタファクス通信などによると、ロシア南部チェチェン共和国のカディロフ大統領は十五日までに、チェチェンでは大統領の職名を廃止し「共和国長」などへ“格下げ”する方針を示した。チェチェンと同じ北カフカスのイングーシ、ダゲスタン両共和国大統領らも同調する構え。ロシアでは最近、連邦構成体の実力派リーダーの退任も相次いでおり、次期大統領選をにらみ、政権による新たな中央集権化が加速している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010081602000032.html

 ロシア政府は中央集権化の傾向を強めている。次回の大統領選にはプーチンが当然、出馬し、さまざまな民主派への圧力や、メディアの独占、選挙違反をとりまぜて、当選するだろう。

 そうしたプーチン・メドベージェフ体制をカディロフが力一杯支持する理由は、彼の後ろ盾となっているのがプーチンだからだ。そして、全国の知事と、連邦構成共和国の大統領たちの権限を奪うために、率先して自分の肩書きを返上するつもりなのである。