#360 エジプトの人々との連帯を!緊急行動の呼びかけ

[転送・転載歓迎]

 ・「報道特集」でのコメントの補足
 ・ エジプトの人々との連帯を!緊急行動の呼びかけ

報道特集」でのコメントの補足

(大富亮)

 先日放送された「報道特集 テロの背後に何が 最大のタブーに迫る」に関して、何人かの方から、賛否両論のメールをいただきました。

 放送された私のコメントは、超要約すると「チェチェン侵略は、ロシア領土の一体性を守ろうとして起こされたと同時に、ロシアの公共事業みたいな側面がある」というものでした。これはこれで、私の意見です。

 「チェチェン独立を認めると、他の地域に影響し、連邦が瓦解してしまう」

 よくこういう風に言われていて、ある程度ロシア政府の本音でもあると思います。しかし、たいへん勝手な、一方的な考え方です。そこに住む人々自身のことを、何も考えていません。ところが、これを聞いて「もっともな理由だ」と考える人も中には(もしかしたら大勢)いるので、つとめて批判的に紹介する必要があると思いました。

 実は次のようなことも、伝えたかったのです。記憶に基づいて書きます。

 Q.いまのような(「テロ」続発の状況)にいたるまでの、ターニングポイントといえる事件はありますか?

 A.チェチェンで民主的に選出された大統領のマスハードフが、2005年に、ロシア治安部隊によって暗殺されました。マスハードフは、チェチェンの正統的な政治指導者として、ロシア政府に対して、和平協議の呼びかけを続けていましたが、ロシア側はこれを一貫して拒否し、最終的に彼を殺したわけです。

この事件以降、民主的にチェチェン民衆を代表する人物は、事実上いなくなりました。ロシアの侵略に対するチェチェン抵抗勢力から、政治部門がなくなってしまったと言ってもいいかもしれません。政治的な意思表明ができなくなれば、武力に訴えるしかなく、現在のような状況になるのは必然的だと思います。

 番組自体は、短いながらもいい出来でした。情報の洪水の中で、すぐに他のニュースに取って代わられてしまう前に、モスクワ入りし、機会をとらえてチェチェンの問題を報じてくれた方々に、感謝します。

 大国のエゴに翻弄される中東から、革命の知らせがあります。関東にお住まいの方は、ぜひ以下の行動にご参加ください。

エジプトの人々との連帯を! 2.5緊急エジプト大使館行動の呼びかけ

 遅ればせながら、有志呼びかけによる緊急エジプト大使館行動の案内です。ぜひご参加ください。

[転送転載歓迎]

 エジプトの民衆は30年続いたムバラク独裁政権の即時退場を求める運動に立ち上がりました。1月25日以来、急速にエジプト全土に広がった自由・民主主義・人権を求め、失業・物価高・貧困に抗する運動を、ムバラク政権の警察部隊は厳しく弾圧し、すでに百数十人の死者が出ていると報じられています。

 しかし、エジプトの人びとはさらに「ムバラク即時退陣」の声を強め、2月1日には全土で100万人もの人々がデモに参加しました。追い詰められたムバラクは、9月の大統領選挙には出馬しない、との声明を発表しました。しかしカイロの広場を埋めた民衆の多くは、「私たちの求めていたのは即時退陣だ」と、強く批判しました。

 翌2月2日、明らかに政権の側が組織したとしか思えない「大統領支持派」が、広場を襲撃し、7人が死亡し数百人が負傷するという惨事が起こりました。ムバラク政権は、自ら作り出した「混乱」を利用して暴力的な巻き返しを強め、政権にしがみつこうとしているのではないでしょうか。

 イスラエルパレスチナ占領に協力し、莫大な軍事援助を米国から得ていたのがムバラク体制でした。

 私たちは、今こそ「ムバラク政権即時打倒」を訴える民衆に対する血の弾圧を許さず、民衆自身が自らの手で自由をかちとろうとする闘いに連帯したいと思います。

 エジプトでは現地時間の2月4日には、再び多くの人びとが「ムバラク即時退陣」を求めて集会・デモ計画しています。

 私たちは2月5日(土)午後に東京都目黒区のエジプト大使館前で、「弾圧反対・独裁者は去れ」の声を上げることを皆さんに緊急に呼びかけます。

 なおこの日は午後にエジプト人留学生の方々が、渋谷で平和パレード(12時30分恵比寿公園集合、13時-14時集会、14時パレード出発、神宮通公園解散)を行います。そうした留学生とつながることができれば幸いです。

 皆さんそれぞれのメッセージ、申し入れ文、プラカードなどを持ち寄って集まってください。

<集合日時>

  2月5日(土) 午後2時
  東急東横線「代官山」駅(渋谷から1駅・急行は停車しません)
  正面口改札前

  エジプト大使館(地図あり)
http://www.embassy-avenue.jp/egypt/index-j.htm

<呼びかけ>国富建治(反安保実行委員会)杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)連絡先:090-1705-1297(国冨)

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 ■イベント情報
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★ 2/6 大阪:ノートン・メズヴィンスキー講演会
 「アメリカはなぜイスラエルを支援するのか?
                  「中東和平」挫折の背景〜」

http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/20110206/1295827397

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★2/6 渋谷:アイヌ文化から北方諸島の問題を考える

http://www.labornetjp.org/news/2011/1295423485220staff01

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★ 2/8 神保町:池澤夏樹氏×米田綱路氏トークイベント
   「本を生むという人文的な叡智について」(要予約)

http://www.gendaishokan.co.jp/article/T00021.htm


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★ 2/11-16 川崎,京都:アルカサバ・シアター公演
      『アライブ・フロム・パレスチナ ─占領下の物語』

http://kawasaki-ac.jp/theater-archive/110211/

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★ 2/12 早稲田:wam de ART 「韓国の現代美術と女性、政治」

http://www.wam-peace.org/jp/modules/topics/details.php?bid=46

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★ 2/14 文京:アジア記者クラブ
  チュニジア革命からエジプト革命へこのグローバルな動きをどう見るのか

http://apc.cup.com/

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■映画・連続講座
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★ 『ビルマVJ 消された革命』

  僧侶は、そしてビルマ市民たちはどう立ち上がったのか。
  VJ(ビデオ・ジャーナリスト)たちが死を賭して伝えた未完の革命
http://www.burmavj.jp/

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★ 『アメリカ帰還兵(IVAW)イラクに誓う』

  許しを請うのではなく──
  イラク帰還兵士が、自らの意志で再びイラクを訪れ、誓った。
  この戦争と占領を終わらせるために、
  イラクや世界の人々とともに歩みつづける。
http://www.peacetv.jp/movie.html

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★『沈黙を破る』

考えるのをやめたとき、僕は怪物になったーー
「祖国への裏切り」と非難されながらも加害行為を告白する、
若いイスラエル兵士たちがいた。
http://www.cine.co.jp/chinmoku/

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★『ビリン・闘いの村』

  パレスチナ暫定自治区ヨルダン川西岸のビリン村。
  若者たちは非暴力の闘いに立ち上がった。
http://www.hamsafilms.com/bilin/


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  発行部数:1402部 発行人:大富亮
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