#368 暗殺攻撃を受けるイスタンブールのチェチェン人


 9月に、イスタンブールチェチェン人3人が殺害された事件の記憶も新しいが、今月7日にも別の著名なチェチェン人が命を狙われる事件が発生した。今回は未然にボディガードが阻止して犯人を警察に引き渡し、未遂に終わった。10月 10 日付けのTODAY'S ZAMANが伝えた。

 殺害されそうになったのは、セムセッディン・バツカーエフ氏。元、チェチェン共和国イチケリア(独立派)のシャリア法廷の裁判長で、イスタンブールのゼイトゥンブルヌ地区の自宅で銃撃されそうになった。

 犯人は、チェチェン人のバルフラム・バツマーエフ。10月7日にバツカーエフ氏の元を訪ねた時は、金の無心を装っていた。犯人が居間に通されたとき、家にいたバツカーエフのボディガードが、腰に銃があるのを見て怪しいと気づき、取り押さえた。銃にはサイレンサーが装着されていた。

 バツカーエフは、これまでにもロシアの暗殺リストに名前が載っていると言われていた人物。

 トルコ警察の発表では、犯人のバツマーエフは、同じイスタンブールに在住しているウヴァイス・アフマードフに雇われてバツカーエフを殺害しようとしたと供述している。犯人が滞在していたホテルには、バツカーエフの住居の見取り図のコピーなどが発見された。警察はアフマードフも拘束し、事情を聞いている。

 ロシア政府の傀儡であるチェチェンの実力者ラムザン・カディロフは、イスラム抵抗勢力を力づくで抑えている。人権団体などは、彼の私兵が組織的な誘拐、虐待、違法処刑を行っていると批判している。

 イスタンブールでは、9月16日に、ベルグ・ハジ・ムサヴェイ、ルスタム・アルテミロル、ザルヴェック・アムリエフの3人のチェチェン人が、おなじゼイトゥンブルヌ地区の自宅前で銃殺された。使用された銃弾は11発で、いずれもサイレンサーつきの拳銃で撃たれた。この事件に対して、9月末にはイスティクラル通りで、チェチェン人たちによる抗議のデモ行進が行われた。

www.todayszaman.com http://tinyurl.com/3hytatu