ボストン爆破事件に関するアフメド・ザカーエフ(独立派首相)の声明

 ボストンのスポーツイベントで発生したテロ事件は、子どもを含む三人の命を奪い、十数人の重傷者を出しました。チェチェン人とチェチェン=イチケリア共和国政府を代表して、犠牲者の遺族深くお悔やみを申し上げるとともに、負傷された方々が早く回復されることをお祈りします。

 報道によると、非常に遺憾なことに、この犯罪行為は米国で生活するチェチェン人が行ったとされています。私たちチェチェン人は米国と米国民に対しいかなる敵意も持っていません。今回のテロ行為によって利益を得るのは、ロシア上層部および、チェチェンを支配している傀儡のみで、チェチェン人の正当な利益を侵害するものです。

 きわめて残念なことに、この事件の容疑者は、米国に住んでいたチェチェン人です。チェチェンの人々は、米国とその国民に対して敵対感情はありません。この犯罪は、チェチェン人の正当な利益を侵害し、ロシアのエリートと、占領チェチェンにおけるモスクワの傀儡のみを利するものです。

 我々は、カフカース独立の擁護者を気取りつつ、ロシア特務機関のイデオロギー職員としての正体を現した、何らかの情報筋が、過去にもよくあったように、この犯罪行為の責任を引き受けようと努めている可能性を排除できません。我々はまた、チェチェン人民の民族独立闘争を「国際テロ」と見せかけようとする、いつもの試みが行われるであろう、クレムリンの公式声明が出る可能性も排除しません。こうした挑発行動を予告しつつ、我々は、闘争手段としての、また政治目的達成手段としてのテロを容認しないことを断固として声明します。さらに我々は、誰に起因するものであれ、テロ行為を無条件で非難します。それとともに我々は、個々のチェチェン人の犯罪の責任を、集団責任の原則により、チェチェン人民全体に転嫁しようする試みを拒否します。

イチケリア・チェチェン共和国首相

Akhmed Zakaev
Prime Minister of the Chechen Republic of Ichkeria
London

19.04.2013
http://www.chechenpress.org/news/3587-zayavlenie-a-zakaeva-v-svyazi-s-teraktom-v-bostone.html