カディロフ首長、「ウマーロフは死亡した」と発言。根拠は通信盗聴か

chechen2014-01-19

 ロシア国営RIAノーボスチによると、先月来、チェチェン共和国のカディロフ首長(親ロシア派)は、独立派野戦司令官のドック・ウマーロフ司令官が死亡したと発表していたが、17日、あらたにその証拠をつかみつつあると語っている。

 ロシア政府とアメリカ政府双方が「テロリスト」指定しているドック・ウマーロフが殲滅されたという報道は、過去何度もあった。しかしそのつどウマーロフが登場する新しいビデオが youtubeなどにアップロードされるなどして、否定されている。

 カディロフはロシアNTVのインタビューに対して、「われわれの情報では、ウマーロフはすでに死亡しており、これから遺体を確認するところだ」と語った。この発言の根拠は明らかにされていないが、カディロフは愛用しているインスタグラムのアカウントで、「抵抗勢力同士の通話を盗聴した結果、彼らがウマーロフの死亡と、その後継者についての議論をしていた」と発信している。

 ロシア政府は、ソチでのオリンピックが近いにもかかわらず、12月にはボルゴグラードなどで大規模な爆破事件が発生するなどしており、対策に追われている。

 ソチは、北コーカサスから数百キロ程度の距離にあり、チェチェン独立派をはじめとする武装抵抗勢力の活動が活発に続いている。2013年7月に、ウマーロフはオリンピックに対する攻撃をほのめかしている。ここ数年で、北コーカサスの有名な野戦司令官の多くが死亡しているが、ウマーロフは健在だった。これまで、 2011年のモスクワ・ドモジェドボ空港や、2010年のモスクワ地下鉄などの爆破事件でに対して犯行声明を出している。

参考:Chechen Leader Claims New Evidence for Top Militant's Death
http://en.ria.ru/russia/20140117/186618906/Chechen-Leader-Claims-New-Evidence-for-Top-Militants-Death.html