大逆事件研究の第一人者・山泉進氏による特別講演会 大逆事件100年後の世界 〜真実は明らかになったのか〜

講 師 山泉 進氏  (「大逆事件の真実を明らかにする会」事務局長・明治大学副学長)
日 時 2011年11月12日(土)   午後1時開場 講演は1時半スタート
会 場 武蔵野公会堂 第1・第2会議室 (JR線・井の頭線吉祥寺駅」南口下車 徒歩2分)
(資料代 800円)
主 催 フォーラム色川

大逆事件とはいったい何だったのか

 100年前の1911年1月、幸徳秋水はじめ12人の人びとが処刑されました。彼らの罪は、明治天皇を謀殺しようとしたという「大逆」の罪でした。しかし、それはごく一部がそんなようなことを考えていたというだけで、実際には権力のつくりあげた謀略でした。まったく無実の人びとを、非公開・1人の証人もなしという暗黒裁判で裁き、絞首刑12名、無期懲役12名という判決が下され、判決一週間後には、国際的な非難から逃れるようにあたふたと死刑執行されたのでした。
 処刑された人びとは、日露戦争に反対し、韓国併合を非難した人びとでした。大陸への進出に乗り出した政府が、国内世論の反対派を封じ込めるために、大逆事件はつくり出されました。100年後のいま、次々に明らかになる証言によって、このような大逆事件の本質は明らかにされました。

司法による冤罪はなくなったのか メディアは真実を報道しているのか

 それでもなお、大逆事件の傷跡は残されています。土佐・中村(現四万十市)や、和歌山県新宮市などでは、いま彼らの名誉回復を進めていますが、一方で、いまだ事件はタブーで、名誉回復の進んでいないところもあるのです。そして、司法による冤罪は、100年たっても、厚生労働省村木厚子さんのでっち上げ事件にみられるように、いまだに存在し、その体質は変わっていません。
 そしてまた、明治政府の言論弾圧の中で、大逆事件の真実について長い間まったく触れることができなかったマスメディアは、報道の自由が保証されている現代、村木さん事件や、福島原発事件に、政府や会社の影響力や利害関係と離れて、真実の報道をしてきたのかという問題も、まだ存在するのです。
 かつて大逆事件で処刑された森近運平は、妻に宛てた手紙の中で、「事件の真相は後世の歴史家が明かにして呉れる」と書いたそうです。事件の真相は、果たして明らかになったのでしょうか。100年後の私たちは、彼らにどう答えられるのでしょうか。
 大逆事件100年後のいま、あの事件は何だったのか、まったく過去の事件なのか、何がいまも課題として残されているのか。これらの課題をテーマに、大逆事件の真実を生涯かけて追求してきた山泉進氏(「大逆事件の真実をあきらかにする会」事務局長・明治大学副学長)をお招きして、特別講演会を開きます。
 ぜひご参加下さい。

フォーラム色川へのお問い合わせ

090−4914−4597(安東)または090−5770−7707(伊藤)まで
FAX 0422−27−5668  メールアドレス iro-15-kawa@hb.tp1.jp