2010-01-01から1年間の記事一覧

ロシア政府の新戦略?:ウマーロフ殺害、カディロフとガンタミロフの交代

(カディロフは中央に「栄転」させられ、その代わりガンタミロフ(元グローズヌイ市長)に権力が手渡されるだろう、という情報。信頼性の程度はわからないが、今のカディロフ体制にはロシア側も手を焼いている側面があるので、計画の存在そのものは荒唐無稽…

千葉法務大臣、死刑執行がもたらしたもの

このブログのテーマからは離れるが、千葉法務大臣による死刑執行のニュースには、果てしなく気が重くなる。今日、J-WAVEを聞いていたら、コメンテーター氏が、「これからは、法務大臣、裁判官、裁判員など、死刑に関わる人は、任意でもいいから、死刑の現場…

ロシア連邦保安庁、権限をさらに拡大

ロシア連邦保安庁(FSB)の権限の強化が、メドベージェフ政権になって、ますます進んでいる。7月18日 毎日新聞:ロシア下院は16日、「犯罪につながるような容認できない行動」を取った個人に「警告」を与える権限をFSBに与える法案を可決した。「警告」の…

ダゲスタンが騒然としている

キジルユルト地区で男性2人が殺害された 7/21 コーカサスノット:今日夜、ダゲスタンのキジルユルト地区のキロバウル村で、2人の若者が何者かに銃撃され、死亡した。犯人達は、VAZ-2109型の自動車に乗っていた2人を銃撃し、2人は即死した。ロシアのRIA通信に…

「メモリアル」人権センターによる2009年春の報告書『北コーカサス紛争地の情勢:人権状況からの分析』

「チェチェンは平和になった」というのが、現在のロシア政府と、現地の傀儡政権が口を合わせて言うところですが、昨年4月に「対テロ作戦体制」が解除された時点で、まったくそうでなかったことが明らかになっています。この点についての報告書がありましたの…

「メモリアル」人権センターによる2009年秋の報告書

欧州連合の次期人権会合に向けた報告 『北コーカサス紛争地の情勢』以下は、チェチェンは平和ではない、の論証続きです。人権侵害の事例が、おそらく殺害された人権活動家、ナターリヤ・エステミーロワの調査に基づいて記述されています。http://www.memo.ru…

2009年 チェチェン人権情報のアップデート (メモリアルによる)

以下の二つの記事は、メモリアルの報告書からの抄訳です。

チェチェン・イングーシ、民間人に対する強制失踪が続く

(2010.6.18 www.waynakh.com) ロシア占領軍および裏切り者たち(親ロシア派)は、相変わらず罪もないチェチェンの市民を、ムジャヘディーンに支援をしていると疑っては、誘拐しつづけている。 2010年6月12日、親ロシア派はグデルメス地区のエンゲル・ユルト村…

ノジ・ユルト付近で戦闘あり

7月18日、ノジ・ユルト地区で抵抗勢力とロシア側との間で戦闘があり、ロシア側2名が負傷した。戦闘は、バシルイルズ村付近で掃討作戦を行っていたロシア軍、親ロシア派に対して、抵抗勢力が銃撃を浴びせる形で始まった。負傷者は病院に運ばれた。抵抗勢力側…

ウマーロフの新しいビデオ声明、イングーシ方面抵抗司令官の逮捕を確認

(リバティー、2010.7.19) 北コーカサスの反乱司令官であるドック・ウマーロフが、新しいビデオ声明を発表した。「北コーカサスの首長」と名乗るウマーロフは、同志の野戦司令官であるスプヤン・アブドゥラーエフとともにビデオに映り、イングーシの野戦司令…

エステミーロワ殺害事件:人権活動家はロシア政府を信じない

(独紙シュピーゲル/2010.7.16) 人権活動家のナターリヤ・エステミーロワ殺害事件の犯人は「すでに特定されている」──今週、ロシアのメドベージェフ大統領は、ドイツのメルケル首相に対してこう語った。しかし多くの人は信じていない。ひとつには、その容疑…

2010年《東京・イチャルパ》〜シンリツモシリ・コイチャルパ〜

8月8日(日)13:00〜17:00 於:東京都港区芝公園内(みなと図書館近く、開拓使仮学校跡) JR浜松町駅より徒歩12分、地下鉄御成門駅より徒歩2分 問合せ:《東京・イチャルパ》実行委員会(石原修18:00〜21:00 TEL:090-8048-6126)

欧州人権裁判所、強制失踪事件にロシア政府の関与を認定

(6/11 コーカサス・ノット)2002年に、マゴメッド・サレフとマゴメッド・アリ・イサーエフの兄弟が、IDカードを提示できなかったために、連邦職員に拘束され、その家族まで虐待された事件があった。この事件については、彼らの母親のジュグルハン・イリアソ…

欧州評議会、北コーカサスの人権状況について危惧を表明

(6/1 コーカサス・ノット) 欧州評議会は、近く開かれる議員総会(PACE)での総会決議に、チェチェン、イングーシ、ダゲスタンを含む北コーカサスの人権情今日への懸念を盛り込む決議案を作成した。 この決議案は、ディック・マルティ報告を基にしており、チ…

#341 チェチェン関連イベントいろいろ

INDEX * チェチェン関連イベントいろいろ * チェチェン問題公開ディベート 「テロと暗殺のはざまで 世代の壁は超えられるのか? コーカサスに平和を実現するために」 * イベント情報 チェチェン関連イベントいろいろ このところ、チェチェン現地のニュースが…

チェチェン問題公開ディベート 岡田一男vs.菊池由希子

「テロと暗殺のはざまで 世代の壁は超えられるのか? コーカサスに平和を実現するために」日時:2010年6月12日(土曜日)18:30-21:00 場所:文京シビックセンター5F会議室C(席数72/予約不要) (地下鉄後楽園・春日駅の真上) 参加費:1000円共催:チェチェンの…

チェチェンニュース #340 チェチェン問題公開ディベート

チェチェンニュース #340 ==================================== INDEX * チェチェン問題公開ディベート 「テロと暗殺のはざまで 世代の壁は超えられるのか? コーカサスに平和を実現するために」 * イベント情報 ==…

宮森小学校米軍ジェット機墜落事件51周年 伊波・宜野湾市長が語る もうガマンできない! 普天間基地とは暮らせない!!

6月26日(土) 13:30開場 13:50開始〜16:30終了 会場: 文京区民センター 3A *JR総武線水道橋駅下車徒歩15分、地下鉄都営三田線春日駅下車すぐ、 地下鉄丸ノ内線・南北線 後楽園駅下車徒歩4分 参加費:1000円 鳩山首相の普天間移設問題についての…

#339 スタブロポリで爆破事件、死傷者40人以上

==================================== INDEX * スタブロポリで爆破事件、死傷者40人以上 *「ウィーンでの殺人事件にカディロフが関与」オーストリア政府発表 *「ジャーナリストとしての仕事を続けることが、〈復讐〉──…

distri.pdf distri02_novaya20100404.pdf

チェチェン略史

1682年 ピョートル大帝即位。チェチェンなど、コーカサスへの侵略を開始。以後、断続的に戦いが続く 1861年 ロシア、チェチェンを併合 1864年 チェチェン人、ダゲスタン人などの国外強制移住政策が実行される 1944年 スターリンが、ナチスドイツへの協力の疑…

#338

==================================== 先日のミラシナ記者の講演会、100人をこえる多数の方々に来ていただき、ありがとうございました。多くの市民、報道関係者が参加され、充実した報告会となりました。新聞にも掲載…

アンヴァル・シャリーポフが語るもの──

(自爆犯とされた女性の兄で、テロ事件の主犯容疑をかけられている)http://www.novayagazeta.ru/data/2010/038/14.html ノーバヤ・ガゼータ 2010年4月12日 イリーナ・ゴルジエンコ 爆破の実行犯と報道されているマリヤム・シャリーポフは、グブデンスク武装勢…

ミラシナさん、ロクシナさんの記者懇談会の様子

2010年4月16日、弁護士会館にて。 赤毛の人は誰だろう? クローズアップ: なんと、ヒューマン・ライツ・ウォッチのモスクワ副支部長、タニヤ・ロクシナさんだ。この人はロシアの人権NGOの中ではかなり知られている人です。明日の講演会は、ミラシナさんだけ…

「いくつかの光景について」

(安東つとむさんのメモより抜粋) チベット ピースマーチ(3/13)について チェチェン問題 朝鮮高校の無償化除外問題 「在特会」の動きとナショナリズム 入国管理局問題 これらの5つの問題の背景には、ナショナリズムがからんでいることに注目。立場による都…

モスクワで裁判官射殺事件

4月12日、モスクワで、モスクワ市裁判所刑事部裁判官エドゥアルド・チュヴァショフが自分の家を出る時に射殺された。ロシア検察庁捜査委員会は、彼の裁判官としての仕事の内容が原因と見ており、今後、殺人と武器の不法所持の捜査が行われる。 事件は12日午…

ソチオリンピック阻止

グローバルボイス日本語より。 2014、ロシアのリゾート地ソチは、冬季オリンピックを開催する。しかし、ロシア内外の70万から90万人のチェルケス人は、どうにか平和的にオリンピック開催を阻止しようとしている。チェルケシア人は、ロシア政府に対し、19世紀…

#335【イベント】ノーバヤ・ガゼータ記者が語るチェチェン人権危機

チェチェンニュース #335 ==================================== INDEX * 『チェチェンの現状 そして 暗殺と隣り合わせのロシアのメディア〜 ノーバヤ・ガゼータ紙記者が語るチェチェンとロシアの人権危機』 * イベント…

私の娘の写真だ

イリーナ・ゴルジエンコ 2010.4.4 ノーバヤ・ガゼータ http://kiosk.novayagazeta.ru/data/2010/034/29.html ルビヤンカ駅で自爆した、自爆犯容疑者と想定されている女性の父親との会話。 ダゲスタン共和国ウンツクリスク地区バラハニ村の住民、ラスル・シャ…

モスクワ地下鉄連続爆破事件に思う──「私たちは鏡を突きつけられている」

リュドミラ・ウリツカヤ(作家) 2010.4.2 ラジオ・リバティー http://www.svobodanews.ru/content/article/2001210.html 地下鉄での連続爆破事件のあと、モスクワの市民は誰もが恐怖を感じていた。しかし、それだけでなく、被害者を助けたいと願う人たちも…